生成AIとラテラルシンキングの素晴らしい関係
みなさんは、ChatGPTなどの生成AIに「何かアイデアを出して」とお願いしたけれど、なんとなく既視感のある提案ばかり返ってきて困った経験はありませんか?
これは、生成AIが基本的に過去の情報やパターンをもとに回答を生成するためなのです。AIは論理的で現実的な案を出すのが得意ですが、もっと自由で斬新な発想が欲しいときには物足りなく感じることもあるでしょう。
そんなときに活用していただきたいのが「ラテラルシンキングを用いて提案して」という指示方法です。この一言をプロンプト(AIへの指示文)に加えるだけで、生成AIは通常の枠を超えた、「突拍子もないけれど面白い」アイデアを提案してくれるようになります。
ラテラルシンキングって何?日常に例えてみよう
ラテラルシンキングとは「水平思考」とも呼ばれ、常識や既存の考え方にとらわれずに、まったく異なる視点から発想する思考法のことを指します。難しく聞こえるかもしれませんが、実は私たちも日常的に使うことがある思考法なのです。
例えば「傘を忘れて雨に濡れるのが嫌だ」という問題を考えてみましょう。通常の論理思考(ロジカルシンキング)では「傘を忘れないようにするにはどうすればいいか?」という解決策を探します。これに対して、ラテラルシンキングでは:
- 「そもそも傘を使わずに雨に濡れない方法はないだろうか?」
- 「服が自動で乾くようにできないか?」
- 「そもそも濡れることは本当に悪いことなのか?」
というように、問題の捉え方そのものを変えて発想していきます。生成AIに「ラテラルシンキングを使って考えて」とお願いすると、こうした通常とは異なる角度からアイデアを提案してくれるようになるのです。
シーン別で活用するラテラルシンキングの実例
類似商品との差別化を図りたいとき
オリジナルのコーヒー豆をオンラインで販売しているとしましょう。「競合他社と同じような紹介文では差別化が難しい」と悩んでいるとき、生成AIに「ラテラルシンキングを使って、新しいプロモーション方法を考えて」と指示してみます。
すると、次のようなユニークなアイデアが生まれてくることがあります:
「朝の気分によって豆を選ぶ『感情別コーヒー診断』を提供する」 「コーヒー豆に話しかけることで風味が変わるという設定の音声ガイド付きコーヒー体験を提案する」
これらのアイデアは、すぐに実行できるかどうかは別として、発想の幅を広げるヒントとして非常に役立ちます。通常の思考では生まれてこない視点が、新しいマーケティングの方向性を示してくれるかもしれません。
企画や戦略に新鮮さを加えたいとき
企業向けの研修サービスの販路拡大を検討しているケースを考えてみましょう。「従来のアプローチはすでに試し尽くした」と感じたら、AIに「ラテラルシンキングを用いて、新しい販売戦略を考えて」とリクエストしてみてください。
すると、このような斬新なアイデアが出てくるかもしれません:
「『逆境体験コース』という名前で、あえて困難な状況をシミュレーションする研修プログラムを開発する」 「社員がAIと公開討論するセッションを企画し、それ自体を営業ツールとして活用する」
こうした発想は社内のブレインストーミングでも出てこなかったような視点を提供し、会議や企画立案の新たな種として機能することがあります。固定観念から離れた思考が、ビジネスの行き詰まりを打開するきっかけになることも少なくありません。
日常生活にワクワク感を取り入れたいとき
「最近、毎日が同じような繰り返しで単調だな」と感じているときも、ラテラルシンキングは力を発揮します。AIに「毎日の献立をもっと楽しくするアイデアを、ラテラルシンキングで考えて」と依頼してみましょう。
すると、このような意外な提案が返ってくるかもしれません:
「曜日ごとに国をテーマにした『世界一周献立』で食卓を旅行気分にする」 「くじ引きで今日使う食材を決める『運任せクッキング』で料理にゲーム性を取り入れる」
こうした遊び心のある発想は、日常に小さな変化をもたらし、生活に新鮮さを加えるきっかけになります。普段思いつかないような楽しみ方を知ることで、日々の暮らしがより豊かになるでしょう。
ラテラルシンキングをAIで活用するコツ
この方法を効果的に活用するポイントは、プロンプトに「ラテラルシンキングを使って提案してください」と明確に記載することです。さらに、現状の情報や現在考えている案も一緒に伝えておくと、AIはそこからさらに飛躍した発想を提供しやすくなります。
例えば、次のように情報を整理して伝えると効果的です:
【現在の案】小学生向けのオンライン英語学習サービスを広めたい。
【希望】もっと驚きのあるアプローチが欲しい。
【指示】ラテラルシンキングを使って、意外性のあるプロモーション方法を考えてください。
このように状況を整理して伝えることで、AIはあなたの求めている方向性を理解したうえで、自由度の高い提案を返してくれるようになります。具体的な背景情報を提供すればするほど、AIからの提案も的確かつ創造的になっていくでしょう。
まとめ
生成AIは非常に頼りになる「アイデアの協力者」ですが、指示の仕方によっては平凡な提案に終始してしまうこともあります。そんなときこそ、「ラテラルシンキングを用いて」と頼んでみてください。
この小さな工夫だけで、AIは発想の枠を飛び越え、あなたの思考を刺激してくれる心強い味方になります。企画やアイデア出しに行き詰まったとき、従来とは異なる視点を模索したいとき、日常に変化を加えたいとき—この一言が思わぬ発見につながるかもしれません。
AIを使いこなすためのこのシンプルなテクニック、ぜひ明日から試してみてはいかがでしょうか。あなたのアイデアの世界がぐっと広がるはずです。



コメント